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教育委員会への営業はどう進める?担当課の探し方・アポイント・提案資料を解説

教育サービスの提案先となる学校の学習風景のイメージ

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2026年10月29日

担当部署の調べ方から電話・メールの例文、提案資料、予算・調達の確認まで

学校向けの教材やICTサービス、教育プログラムを提供する企業にとって、教育委員会は重要な相談先です。しかし、「どの課に連絡すればよいかわからない」「資料を送っても、その後の話が進まない」という悩みもあるのではないでしょうか。


教育委員会への営業では、商材に関係する担当部署を調べ、地域の教育課題に合わせて情報提供し、検討時期と調達手続きを確認することが基本です。


最初の連絡から商品説明を詰め込むよりも、「誰が検討するテーマなのか」「どのような情報が必要なのか」を確認すると、次の行動が明確になります。


この記事では、公立学校向けの商材を扱う企業に向けて、教育委員会へのアプローチを具体的に解説します。



1.教育委員会への営業と学校への営業の違い


学校と教育委員会では、提案を検討する際の視点が異なります。営業準備では、次のように整理するとわかりやすいでしょう。


確認する視点

学校への提案

教育委員会への提案

課題の範囲

その学校の授業や校務の課題

所管する学校に共通する課題や教育施策

導入時の確認

授業での使いやすさ、教職員の負担

複数校での運用、支援体制、費用、安全性

関係者

教科担当、校務担当、管理職、事務職員など

事業担当、予算担当、契約担当、学校関係者など


ただし、これは提案を整理するための目安です。学校ごとの予算で検討できるものもあれば、教育委員会などによる一括調達の対象となるものもあります。


学校で関心を持ってもらうことと、購入・契約が決まることは分けて考えましょう。 初回の面談では、利用者だけでなく、検討や契約に関わる部署も確認することが大切です。



2.教育委員会の担当課はどう探す?


課名だけでなく「担当業務」を読む


最初に確認したいのは、対象自治体の公式サイトにある「教育委員会の組織一覧」「各課の業務」「事務分掌」です。


同じ分野でも、自治体によって担当部署の名称や業務の分け方は異なります。「学校教育課が窓口だろう」と推測せず、自社商材に関係する業務を探しましょう。


例えば、福岡市の組織一覧では、教育ICT推進課がICT教育の活用推進や学校のICT環境整備、教育データの活用を担当しています。一方、学校予算の管理は総務課の業務として掲載されています。商品を使う分野と予算に関わる業務が、別の課に置かれている例です。出典:福岡市「教育委員会 組織一覧」


商材別に確認する業務の例


以下は、担当課を調べる際の検索の手がかりです。全国共通の担当部署を示すものではありません。


商材・サービス

公式サイトで確認したい業務

デジタル教材・学習支援サービス

教科指導、教育課程、ICT活用

校務支援・教職員の業務改善

校務DX、働き方改革、情報システム

探究学習・キャリア教育

教育課程、進路指導、地域・企業との連携

安全対策・防災関連サービス

学校安全、防災、施設管理、情報管理

備品・設備

学校施設、教材教具の整備、学校予算、契約


学校名から営業先を調べる場合は、設置者も確認します。所在地だけで判断せず、市立・県立などの区分と、提案内容に関係する組織を照合してください。


担当が判断できないときは、代表窓口で次のように確認できます。


「学校での○○業務の負担軽減に関するサービスについて、情報提供の窓口を確認したくご連絡しました。こちらのテーマをご担当されている部署を教えていただけますでしょうか。」



3.アポイントの前に調べたい3つの情報


① 教育施策と重点課題


教育振興基本計画や教育委員会の運営方針などを読み、自治体が重視している課題を把握します。


例えば、福岡市は教育委員会の運営方針や当初予算案等の概要を公開しています。このような資料は、提案の背景を理解する手がかりになります。出典:福岡市「福岡市の教育施策」


ただし、施策に関連する言葉が掲載されているだけで、購入予定があるとは判断できません。「現在、どのような取り組みを進めているのか」を確認するために活用しましょう。


② 既存の事業と調達情報


関連する事業の公募、仕様書、契約結果などが公開されていないか調べます。


確認したいのは、現在の実施内容、対象校、必要な支援範囲、契約期間などです。既存の仕組みを理解しておくと、同じ説明を担当者に繰り返してもらう負担を減らせます。


③ 民間企業からの提案窓口


自治体によっては、公民連携の相談窓口を設けています。例えば、横浜市は民間事業者からの相談・提案を受け付ける「共創フロント」を案内しています。


こうした窓口を利用する場合は、募集テーマや提案条件を確認してください。公民連携の相談と、商品・サービスの購入手続きは区別して考える必要があります。出典:横浜市「横浜市の共創」



4.初回の電話・メールでは何を伝える?


初回連絡では、会社名、連絡した理由、解決したい課題、お願いしたいことを簡潔に伝えます。


電話での連絡例


「お忙しいところ失礼いたします。株式会社○○の△△と申します。弊社では、学校での○○にかかる作業を支援するサービスを提供しています。貴市が公開されている○○の取り組みを拝見し、関連情報をご案内できればと考え、ご連絡しました。こちらのテーマは、貴課でご担当されていますでしょうか。」


担当部署であることが確認できたら、面談や資料送付など、相手が受け付けられる方法を尋ねます。


公開資料を読んだことに触れる場合は、実際に確認した内容を具体的に伝えましょう。面識があるように装ったり、行政から依頼された事業であるかのように説明したりしてはいけません。


資料送付を依頼された場合のメール例


件名:学校の○○業務を支援するサービスの資料送付/株式会社○○


○○市教育委員会

○○課 ご担当者様


お世話になっております。株式会社○○の△△です。

本日はお電話にてご対応いただき、ありがとうございました。


ご案内した○○サービスの概要資料をお送りします。

資料には、支援内容、学校側で必要となる作業、費用の考え方をまとめています。


ご確認のうえ、追加で必要な情報がございましたらお知らせください。

今後のご連絡についても、ご都合のよい方法・時期をご教示いただけますと幸いです。


会社名・担当者名・連絡先


送付先やファイル形式は、相手の指定に従います。資料送付後の連絡時期も、その場で相談できると次の行動を決めやすくなります。



5.教育委員会向け提案資料に入れたい7項目


提案資料では、サービスの機能に加えて、導入を判断するための情報をそろえます。


項目

記載する内容

1.対象となる課題

誰の、どのような困りごとを解決するのか

2.支援内容

提供する機能・業務と、対応範囲

3.期待する効果

何を改善し、どのように確かめるのか

4.学校側の負担

初期設定、研修、日常運用に必要な作業

5.費用

初期費用、継続費用、追加費用の条件

6.導入・支援体制

導入手順、問い合わせ対応、トラブル時の対応

7.情報の取り扱い

取得データ、利用目的、管理方法、終了時の対応


例えば、「教員の負担を軽減します」という説明だけでは、効果を判断しにくくなります。「どの作業を支援するのか」「学校側に何が残るのか」「効果をどう測定するのか」まで具体化しましょう。


実績値を掲載する場合は、対象校数、測定期間、比較条件を添えます。試算と導入実績も明確に分けて記載してください。


また、児童生徒や教職員の情報を扱うICTサービスでは、自治体側の情報セキュリティ要件との適合確認が必要です。文部科学省のガイドラインを参照しつつ、対象自治体が求める条件を個別に確認しましょう。参考:文部科学省「教育情報セキュリティの確保」



6.面談では「予算」と「契約までの進め方」を確認する


面談で関心を持ってもらえたら、次に確認したいのは検討の進め方です。


  • 現在の事業・予算で検討する内容か、次年度以降の新規提案か

  • 検討に関わる部署や学校関係者は誰か

  • 予算検討に必要な資料と、その提出時期はいつか

  • 想定される調達方法と、参加に必要な条件は何か

  • 次回までに、双方が何を確認するか


予算の編成時期は自治体によって異なります。例えば、東京都中央区では、各部署による予算見積書の提出を9月下旬から10月中旬としています。この日程を全国共通の営業期限とせず、対象自治体のスケジュールを確認することが大切です。出典:中央区「予算編成の流れ」


予算と営業時期を詳しく知りたい方は、教育機関の予算サイクルと営業タイミングを徹底解説もご覧ください。


また、担当者との面談や実証実験の実施だけで、契約が確約されるわけではありません。競争入札などへの参加を想定する場合は、資格要件や申請時期も確認します。福岡県では、物品・サービス関係の競争入札への参加希望者に、競争入札参加資格の取得を求めています。出典:福岡県「競争入札参加資格に関するご案内」



7.教育委員会への営業でよくある質問


Q.学校と教育委員会、どちらに先に連絡すべきですか?


商材と導入範囲によって異なります。まず、対象の学校や自治体の公開情報から、関連する事業と窓口を調べましょう。判断できない場合は、担当部署に相談先や学校への連絡方法を確認します。


Q.教育長や校長に直接提案した方が早いのでしょうか?


役職の高さだけで相談先を選ぶことはおすすめしません。まずは提案内容を担当する部署を確認し、検討に必要な関係者や手順を尋ねると、話を進める道筋が明確になります。


Q.年度途中では提案できませんか?


年度途中でも、情報提供や次年度に向けた相談の余地はあります。当年度の導入が可能かどうかは、予算の状況や契約手続きによって異なるため、個別の確認が必要です。


Q.導入実績がない場合はどうすればよいですか?


提供できる範囲と未検証の事項を明示し、必要に応じて小規模な検証を提案します。実施条件、学校側の負担、データの取り扱い、評価方法、費用を整理し、本導入の検討方法も事前に相談しましょう。



教育委員会への営業は、担当部署と検討手順の確認から


教育委員会への営業では、地域の教育課題を理解し、適切な担当部署に、判断に必要な情報を届けることが大切です。


まずは対象自治体の組織と施策を調べ、自社のサービスがどの課題に役立つのかを整理しましょう。そのうえで、学校側の負担、費用、支援体制を具体的に示し、検討時期と調達手続きを確認することが、提案を進める土台になります。


学校市場への営業全体を整理したい方は、学校向けサービスを販売する方法もあわせてご覧ください。


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